イメージ 1先々週の土曜日(10/20)に届いた「週刊 和時計をつくる」が60号をもって完結し、私も無事にコンプリートを果たす事ができました。

ちなみに「週刊 和時計をつくる」1号が創刊特別価格の\890、それ以降60号までが1号につき、\1990ですので、合計すると\118300となります。確かに高い金額とは思われますが、この価値を考えるとその金額を出したかいはあったと満足しております。

過去、デアゴスティーニの刊行した模型作成系のパートワークは、「Ferrari F2004 ラジコンカー」、「天体模型 太陽系をつくる」、「天体模型 太陽系をつくる 三球儀編」を購入しましたが、どれも私を満足させてくれるパートワークでした。

今久しぶりにデアゴスティーニのパートワークを全く購入していない状態になりましたが、今後また魅力的なパートワークを出版して私の物欲を沸かす事でしょう。その時はまた負けて購入することになると思われます。

そして、このシリーズで約1年と2か月をかけてコツコツと組み立ててきた和時計が先日完成し、無事に動作する事を確認しました。

実際、私自身、歴史には疎く、ましてや和時計なんぞ、その存在も知りませんでした。このパートワークで和時計を組み立てる事で、そして、付属の書籍を読む事で日本の発想力、思い付き、技術の素晴らしさを知る事ができました。

江戸時代の鎖国の時期に少ない情報の中で、日本人自らが知恵を絞り、開発した多々の技術、製品、その根底の技術力があったが為に明治以降の産業化の成功につながった事をこのパートワークを通して知りました。現在風に言うと「エ~、マジ~」みたいな感じでしょうか。


イメージ 2前置きがかなり長くなりましたが、和時計本体です。

この和時計は指針が固定されていて文字盤が回るという今では考えられない動きをします。

江戸時代は太陽の動きで時刻を決める不定時法を採用していました。その為、通常の全て同じ速度で動く時計では、江戸時代の時刻を知る事はできなかったそうです。その為、二挺天符が開発され、季節により変化する日の出、日の入に対応しました。右の画像で横になってる柱が二本あります。上が、昼間の時間を刻む天符、下が夜間の時間を刻む天符になります。そして、天符に掛っている分銅を動かす事で時計を進む速さを変えます。この画像の状態は、夏至となります。

分銅を外側にもっていくと天符の動きが遅くなり、時間を刻むのが遅くなります。逆に内側にもっていくと天符の動きが速くなり、時間を刻むのが速くなります。

ここまでで既にわかると思いますが、現在使用されている12+12時間の24時間とはかけ離れたものになります。この時点で非実用的ですが、実際にこの和時計に触れているとその非実用的なところに味を感じます。


イメージ 3そして、この和時計の動力はというとこの錘です。

以前にも書いた通り、かなりの重さの錘です。時計を動かすものと鈴を鳴らす、昼から夜になる際に天符を変える、日付を変えるものの2つがあります。下がってきたら反対側の紐を引っ張り、上に持っていきます。これは手動です。





この和時計本体の全体図です。
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左上から時計回りに正面、(正面から見て)左側、裏面、(正面から見て)右側になります。
正面、左、右には、絵が彫り込まれており、組み立ての際に墨入れを行いました。そして、裏側は何も無し、ただの板です。そして、材質は大体が真鍮製で、和時計内の歯車等々もほとんどが真鍮製です。ですので、この和時計の本体のみでかなりの重量になります。

最後に動作検証中に撮ったビデオで今回はしめたいと思います。動画開始後、少しすると鈴打ちが始まります。この鈴の音がまた良いんです。また、鈴打ちの際に別の歯車が作動するので、かなりの作動音がします。 
古時計のような何とも言えない動作音が良いです。小さい音なので、耳を澄まして聞いてみてください。
今回は動作検証なので、実際の和時計が示す時間と鈴のなる回数が違います。近いうちに調整しようと考えております。

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