イメージ 1昨日は久々の六本木ヒルズ行ってきましたよ~。
久々って前回訪問した「会田誠展」も六本木ヒルズで、行ったのが3月25日だったので、2か月経つか経たないか位ですね。しかし、今まで、六本木駅を使ってましたが、乃木坂駅からこんなに近かったなんてしらなかったです。少し損した気分です。というか運賃調べたら六本木も乃木坂も変わらないんですね。損した気分は撤回です。
 
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さて、前置きがやたらと長くなりましたが、今回六本木ヒルズに行った目的は、「ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展 パリの夢 モラヴィアの祈り」の訪問です。
 
今回は珍しく予備知識全く無しの予習もせずの訪問でしたので、どんなもんか非常に楽しみでした。
ある程度有名な画家であれば、なんとなくの知識(本当に曖昧な感じ)はあります(あるのかな?)が、今回訪問したミュシャに関しては、全く知識無し。今回、この美術展が無ければ、知る由も無かったほどに無知識でした。そういうニュアンスで行くとそもそも美術関連は全体的に知識に乏しいのですが・・・、それもあって美術展を訪問する事は色々と学ぶ事が多いように思います。
 
さて、またまた脱線しましたが、ここから本題の訪問記に入ります。そもそもアルフォンス・ミュシャがどんな人物だったかというと19世紀末を代表する画家であり、アール・ヌーヴォー様式の巨匠のひとりとして日本でも幅広い人気を誇る作家との事ですが、前出の通り、私は知りませんでした。
 
国内では1978年(私3歳)に最初の回顧展が行われ、それ以来、数多くのミュシャ展が開催されたそうです。今回の美術展では、人気の高いリトグラフ作品をはじめ、希少性の高い油彩画、ジュエリーや下絵など、日本初公開作品を含む約240点の作品が出展されています。
 
この美術展は第1~6章で構成されています。
第1章の「チェコ人ミュシャ」では、ミュシャとその周辺の肖像画が多数を占めます。ミュシャ自身と兄弟、妻、子息等です。愛国心の強い芸術家であった事で有名なミュシャは、ミュシャの生まれ故郷でもあるイバンチッチェの地方祭のポスターも展示されておりました。
 
第2章の「サラ・ベルナールとの出会い」では、1890年代、本の挿絵画家として順調な道を歩んでいた。1894年の暮れにそれまで経験の無かったポスターという仕事を引き受ける機会に恵まれ、そのポスターが1大センセーションを巻き起こし、大成功ををおさめた。この章では、その大成功をおさめたポスター「ジスモンダ」を始め、それに関連した雑誌の挿絵や、その他舞台のポスター等数多くが出展されている。また、大抵の画家の美術展では、油彩が多いのに対し、この美術展ではリトグラフ、水彩、鉛筆、チョーク、木炭、インク等々、多彩なところが非常に面白い。それぞれの特徴が出ていて非常に参考にあります。
 
第3章は、「ミュシャ様式とアール・ヌーヴォー」です。解説によると、ミュシャ様式=アール・ヌーヴォー様式だそうです。それくらい、アール・ヌーヴォーに貢献に貢献した画家だったそうです。
この章では、侯国ポスターや商品パッケージの為に描かれた絵がほとんどです。ニュアンス的いは一般向けの絵画が大多数を占めます。その他、「装飾資料集」を集めたものは非常に面白い展示内容だと思いました。
 
第4章は、「美の探求」です。ミュシャのポスター作家としての成功を不動のものにしてのは、装飾パネル画の成功であった。装飾パネル画とは、ポスターから文字を取り除き、純粋に室内装飾と鑑賞を目的としたものだ。芸術家の使命は、美しい芸術を通して大衆を啓発し、生活の質を向上させることであると信じていたミュシャにとって、大量生産が可能で、広い層の人々が手頃な価格で入手できる装飾パネル画は、彼の理想を実現させる一つの手段であった。
幅広い層に手が届く手ごろな価格とはいっても、その出来栄えは見事なもので、特に魅了されてやまないのは、四季(カラーリトグラフと屏風風カラーリトグラフの2種類)、四芸術(ダンス、絵画、詩、音楽)等の四連作だろうか。四芸術については、習作とカラーリトグラフ(サテン・エディション)の対比展示がされていてなかなかおもしろいものであった。
 
第5章は、「パリ万博と世紀末」です。パリ万博を切っ掛けに祖国とスラヴの同胞のために働く決意を新たにし、後のスラヴ叙事詩(第6章)の構想が生まれた。また、ミュシャは1898年1月にフランスのフリーメイソン組織、フランス大東社に入団し、1918年に祖国がチェコスロヴァキア共和国として独立すると、それまで抑圧されていたチェコのフリーメイソン活動を復活させ、1923年には初代のグランド・マスター(最高大総監)に就任している。
この章では、パリ万博に関連して、ミュシャが関わったものや、フリーメイソンの入団証書、ミュシャデザインのフリーメイソンのゴブレット、四連作である宝石シリーズ(トパーズ、ルビー、アメジスト、エメラルド)、月と星シリーズ(月、明けの明星、宵の明星、北極星)が展示されていた。先も魅力的なものばかりだが、ここでは、ミュシャの作成した装飾鎖付きペンダント、指輪、少女の頭部等はなかなかの見物だ。
 
第6章、「ミュシャの祈り」、この美術展の最後の章です。ここでは祖国の侵略から戦争、独立等、激動の年代を描いたものが主となります。非常に力強く、吸い込まれそうな感じのする絵画が多くを占めています。プラハ聖ヴィート大聖堂のステンド・グラスの窓は、参考出品でありながらその力強さは絶賛に値するものです。特にその最終下絵は観る価値ありです。何時間観ていても飽きのこないものがあります。
 
その他、この章では、他の章に比べ、油彩でカンヴァスに描いた物が多いのも特徴的です。
 
回顧展にも関わらず、約240点とかなり多くの作品が展示されており、全て観るのにかなりの時間を要します(私は4時間ほどかかりました)。平日にも関わらず、かなりの混みようで、少し気になったのが、美術展なのに、何かうるさい点でしょうか。うるさい点以外は、かなり楽しめる美術展だったと思います。
 
この「ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展 パリの夢 モラヴィアの祈り」は、5月19日(日)まで、開館時間は10~20時(但し、火曜日のみ17時まで)となります。しかし、明日(というか今日)、4月25日は休館をなるそうです。
詳細は、特設サイト(http://www.ntv.co.jp/mucha/)をご参照ください。
 
イメージ 3最後になりますが、今回の図録の紹介です。
 
A4変版で209ページ(目次、出品目録含む)、もちろんの事ながら図版は、フルカラーで、しかも破格値の\2,000、美術展図録としてはかなり安いです。驚きました。
 
 
人物解説や主要出品作品の解説等、いつもの図録と掲載されている事は同じですが、なかなか参考になる一冊です。
 
こちらは、日テレ屋web(http://www.ntv.co.jp/shopping/mucha/)でも購入可能です。
 
 
 
 
 
 
 
 
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