伊藤若冲を求めての箱根旅行の2日目は、今回の旅の目的である岡田美術館で開催中の「生誕300年を祝う 若冲と蕪村 ―江戸時代の画家たち」を訪問しました。
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イメージ 2若冲がいなければ、今回の箱根旅行や前回の京都旅行、今後予定している2回の京都旅行はなかった事でしょう。そういう意味でも伊藤若冲には旅の楽しみを味合わせてくれた事に感謝せねばなりません。当初は美術には全く興味がなかった私ですが、ちょっとした切っ掛けで興味が沸き、多くの美術展を訪問するようになり、その中で教養を高める事ができました。その中で2013年に仙台、岩手、福島で開催された「特別展 東日本大震災復興支援 若冲がきてくれました プライスコレクション 江戸絵画の美と生命」のパンフに載っていた「鳥獣花木図屏風」を見て心を打たれました。当時はまだ、伊藤若冲がどんな人物か全く知りませんでしたが、その頃から興味が出始めました。福島であれば、それなりに近いので、訪問しようか否か迷いましたが、結局は訪問しませんでした。その後、多くの美術誌や書籍で若冲の名前を多く見るようになり、そうこうしているうちに2015年、サントリー美術館にて「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」(訪問記:http://blogs.yahoo.co.jp/vigies2005/63155377.html参照)が開催され訪問し、若冲好きがさらに爆発します。その後、多くの江戸美術の美術展で数点の若冲の作品が展示されていたりと少しずつ目立つようになり、2016年初頭には山種美術館にて「特別展 伊藤若冲 生誕300年記念 ゆかいな若冲・めでたい大観 ―HAPPYな日本美術―」(訪問記:http://blogs.yahoo.co.jp/vigies2005/63589119.html参照)が開催され、その後4月からは話題になった東京都美術館の「生誕300年記念 若冲展」が開催されました。この美術展はニュースになるほどの賑わい、混雑ぶりで私も3回ほど訪問しました。宮内庁所管の「動植綵絵30幅」やプライスコレクションを初めとした海外の個人や美術館が所蔵するものが一堂に関した今までにない、伊藤若冲の大回顧展という事で混雑するのは必至と考えていましたが、ここまで凄い事になるとは考えてもいませんでした。私は運良く2回は空いている日に行けたので、非常にラッキーでした。その後は、京都の若冲に関する美術展と今回の箱根の岡田美術館と続きます。
イメージ 3岡田美術館は今回が初の訪問となります。過去にテレビ等でも取り上げられ、話題になっている当美術館ですが、美術館で使用しているフロアは5階で1フロアが非常に広く、いつも通りに観ているととても時間がかかってしまいます。1階は中国・韓国陶磁になりますが、ここを全て観て1時間半を要してしまいましたので、以後、常設展示物についてはチラッと観で行く事にしましたが、それでも時間を要するので、5階の仏教美術についてはパスせざるを得ない状態になってしまいました。

さて、今回の訪問目的である「生誕300年を祝う 若冲と蕪村 ―江戸時代の画家たち」に話を移します。
今回の美術展では題名にもなっている伊藤若冲の作品が7点、与謝蕪村の作品が6点と数自体は少ないですが、魅了される作品ばかりです。他、江戸時代の著名な画家たち(尾形光琳、円山応挙、池大雅、長沢蘆雪や曾我蕭白、等)の絵画が展示されています。どれも魅了される作品ばかりの展示内容です。特に今年83年ぶりに再発見された伊藤若冲の「孔雀鳳凰図」については、広い展示ケースを丸々その2作品に使用するほどのまさにVIP対応とも言える展示方法を取ってました。私自身もこの作品は50分ほど、近づいたり遠ざかったりを繰り返しながら50分ほど鑑賞していました。本当に素晴らしい作品で生誕300年を祝うには打ってつけの作品ではないかと思います。4階にうつって残り6点の伊藤若冲の作品を鑑賞しましたが、今回の美術展の中では一番時間をかけて鑑賞しました。若冲展でも観た作品が多数ですが、あの時には混雑の影響でゆっくり鑑賞できなかったので、今回じっくりと鑑賞できたのが良かったです。やはり、伊藤若冲の作品は何度観ても見飽きることのない数少ない画家の一人です。若冲ばかりに話が傾きがちですが、題名にもなっているもう一人の画家、与謝蕪村は俳諧で有名ですが、描いた絵画もすばらしいものばかりです。特に「飲中八仙画帖」は絵物語のように左ページに絵、右ページにストーリーの書かれた画帖になりますが、文字が読めなくても絵を観る事でストーリーが伝わってくる素晴らしい作品です。これら作品を観ていると蕪村が中国絵画に強く影響されており、若冲と対比する上でも非常に重要な感じがしました。同じ年で住まいも近かった若冲と蕪村ですが、交流があったという記録は現在発見されておらず、また絵を観てもお互いに影響を受けていない感じを覚えます。そういう意味でも過去のサントリー美術館や今回の美術展は重要な気がします。
他の題名には出てこない江戸時代の画家たちの作品も素晴らしいものばかりでした。今回で題名に若冲を冠した美術展の訪問は6回目になりますが、今回も非常に有意義な美術展でした。

最後に岡田美術館で購入したもの一覧です。結構色々買いました。
まずは、図録です。
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「生誕300年を祝う 若冲と蕪村」はA4変版、101ページで価格は\1,500でした。美術展で展示されていた若冲と蕪村の作品のみに的を絞った図録で、作品一つ一つの説明が濃く、拡大表示されていたりと非常に参考になります。日本美術の著名な研究者3名による鼎談や署名・印章の一覧、若冲と蕪村の関連年表、作家生没年等は参考になりました。
「岡田美術館名品撰」はA4変版、254ページで価格は\2,500でした。名品撰なので、岡田美術館が所蔵する全てを網羅する図録ではありませんが、その中でも特筆すべき作品が掲載されている図録です。「生誕300年を祝う 若冲と蕪村」で掲載されていない江戸時代の画家たちの作品も掲載されており、非常に見応え、読み応えのある図録です。
イメージ 4今回の「生誕300年を祝う 若冲と蕪村 -江戸時代の画家たち」 のB2ポスターです。
大きさはB2で価格は\500でした。以前に過去に訪問した方のブログを見てこのポスターが販売されている事を知り、購入しました。図案は孔雀鳳凰図でもう、まさにこんなのが欲しかった!!というべきポスターです。

今は、\1,900円のアルミポスターフレームに収納し、部屋の中に飾っています。ちょうど、ベッドの横になり、夜寝る時、朝起きた時に若冲の孔雀鳳凰図が観れるというすごく幸せに浸っています。馬鹿ですね(笑)。

その後、訪問した美術展でこのようなポスターが結構販売されている事を知り、今後訪問する予定の若冲に関連する美術展でも販売されている可能性があるので、漁ってきたいと思います。








最後に超高級チョコレートです。
イメージ 5イメージ 6「孔雀鳳凰図」チョコレートです。5個入りで\2,600でした。という事は1個\520!!ケースも高級そうなので、その価格もあると思いますが、結構高いと思いつつ、せっかくなので、購入しました。2013年の月9ドラマ「失恋ショコラティエ」を監修した三浦直樹氏作。しかし、困った事にこれはなかなか口にしにくい。と思いつつ既に3個を食しました。

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